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設立趣意書
近年、地域温暖化、オゾン層の破壊、海洋・土壌汚染、増大する廃棄物など様々な環境問題が山積し、その深刻度を増しつつあります。なかでも枯渇性資源に依存する我が国において、地球温暖化は優先的に取り組む課題であり、京都議定書においても責任ある役割を担うことを国際的に公約しています。
この京都議定書の発効を間近に控え、我が国は、国内森林の育成により吸収されるCO2で削減目標の2/3相当量を達成する計画です。そのため、政府をはじめ多方面で「日本の森林を育てる」ことの重要性が指摘されています。「日本の森林を育てる」ためには「植える→育てる→収穫する」という緑の循環システムの成立が必要であり、それを国民一人ひとりに理解していただくことが重要です。
すでに、森林育成で生じる間伐材の有効活用の促進を目的に、全国森林組合連合会により「間伐材マーク」が制定され、間伐材を活用した製品の普及啓蒙が行われています。木工品から始められ、封筒、名刺などの紙製品とその活用用途は広がりをみせています。飲料用容器については紙製飲料缶「カートカン」が、間伐材を含む国産木材を有効利用していることが認められて平成15年12月に間伐材マークの認定を受けました。紙製飲料容器は、国民の生活シーンに密着し、間伐材など国産材利用の意義啓蒙に適する媒体の1つとして林野庁をはじめとする関係各所から期待されています。
これらの期待に応え、「日本の森を育む紙製飲料容器」の需要と供給の拡大が、地球環境保全に貢献するという認識のもと、「森を育む紙製飲料容器普及協議会」を設立するはこびとなりました。参加メンバーは、紙製飲料容器を採用する飲料メーカー、製造に関わるメーカー及び、「日本の森林を育む」ということの意義に賛同いただける企業、団体などとします。今後は、この協議会を中心として、林野庁をはじめとする関係各所と連携しながら紙製飲料容器普及啓蒙の支援、関連情報の収集・発信、需要・供給拡大に向けた具体的な支援事業を活発に展開していきます。
平成16年 3月
「森を育む紙製飲料容器普及協議会」設立発起人一同